前に住んでいた家はアルミサッシやガラス等から寒気や熱が入ってきましたが、今はペアガラス木製窓ですし壁の全てがログなので断熱がまるで違います。真夏に帰ってくると少しひんやりとした空気が迎えてくれます。逆に真冬には、暖房無しでも屋内は12~13℃からまず下がりません。薪ストーブの穏やかな温かさは石油ストーブなどの他の暖房機では味わえない独特のうれしいぬくもりだと感じます。エアコンは不要になったので、友人に譲りました。
我が家は共稼ぎなので、毎日ロフト(二階)に洗濯物を干して出掛けます。木の吸湿性のすごさで、部屋干しのにおいも無く完全に乾きます。そのかわり天気の良い日には窓を開放してしっかり呼吸をさせます。
一軒の家で浴槽数杯分の水を吸収する力があるそうですが、確かに梅雨時でも家の中はカラッとしていますね。
親が25年前に、その当時最先端の住宅を一流メーカーで建てましたが、今はもう見る影もない有様です。最新デザインの住宅を建てても、今後10年20年経てば同様の心配があります。年月の経過に負けない建物を探して、ようやくログハウスにたどり着きました。
土地や資金を提供してくれた父や兄が、ログハウスをなかなか理解してくれず、強行に反対して困りました。それでも、建築途中をよく見に来てくれ、完成してログハウスはいいと喜んでくれたのも父と兄でした。父母と同居予定の兄夫婦はログハウスが余程気に入ったとみえて、「夢丸」などの雑誌を買い込んで次は自分の番と夢を膨らませているようです。
新築マンションに住み始めて間も無く子供が体調をくずしたので、思い切ってログハウスにしました。今はすっかり良くなって、友達と元気に遊んでいます。沢山遊びに来るようになった友達も、自分の家より楽しいと言ってくれます。お母さん達もここでは子供の目の輝きがなぜか違うとおっしゃいます。自然木の中で子供達も野生に帰るのかも知れませんね(笑)。
暴風雨の向きによって違いますが、ノッチ(ログの交差部)から水が入ってくる時が有りました。前もって聞いて覚悟していましたので、雑巾を数枚用意していました。外をコーキングする内に段々無くなってきましたので、今ではさして心配はしなくなりました。
昔からキッチンは手造りでとの強いこだわりが有りました。自分の描いた手書きの図面を元に、木工家具職人さんにキッチンベースと食器棚の製作を依頼し、ドイツ製食器洗い機やフランスの蛇口などを取り付けてもらいました。天板をタイル張りにするのをホームページでみましたが、我が家ではもらい物の人造大理石を使いました。
使い勝手も良いので気に入っていますし、使いながらさらに手を加えています。
自己資金以上に車などのローンが残っていました。重複のローンは駄目との事なので、全て住宅ローンに一本化して融資を受けられるよう銀行も柔軟に対応してくれました。
自己資金は使わずに、あとで外構工事や登記費用などの予備費にまわしました。
薪ストーブの炉台作り、和室の珪藻土塗り、バイク用ガレージ建築など、家族や仲間と一緒に楽しめました。
基本的な大工仕事、左官仕事や塗装などを覚えると、大概の事は自分で出来るようになります。薪小屋も造り、今は妻と一緒に庭造りにはげんでいます。
家の近くの人達に話を聞いてはいましたが、初めてシロアリの大群が襲来した時には驚きました。羽化する春の一週間くらい、このあたりの家々には毎年やってきます。定期点検で床下も見てもらいますが一匹も入っていないし乾燥材なので安心はしていますが、日頃から基礎周りに蟻道が出来ていないか注意して見るようになりました。新たな外来シロアリにも用心しなければと思っています。
客間にもなる一階の和室には、囲炉裏と決めていました。天井には少し大きな換気扇も設置しました。
炭火で魚を焼いたり鍋を掛けて来客をもてなすのも楽しいし、一人でのんびり、時に夫婦で、時がゆったりと流れるのを楽しむのもまた良いものです。
手入れのほとんどは外部の塗装です。家内や子供達と、気になった所を少しずつ早め早めに塗装しています。
塗装さえ怠らなければ人間より長生きする建物だと実感しています。
ストーブが活躍するのは3~4ヶ月。それ以外の使わない時は邪魔くさいかなぁと思っていましたが、何の問題もありませんし気にもなりません。
それより、使っていない時期、煙突から小鳥が侵入してきてストーブの中でバタつき、驚かされる事がありました。
ほぼ希望通りの図面が出来て、キットと施工の見積りをお願いしましたら、予算より70万近くオーバーしてしまいました。ちょうど運良く、設備機器のショールームが改装するとの話があり、展示してあるシステムバスと洗面台とシステムキッチンを安く購入して、予算内に収める事が出来ました。
造成した立派な宅地にはとても手が出ません。時間を掛けて土地探しをし、広い雑木林を安く入手出来て、希望通りの敷地と住宅になりました。
間取りも設備機器も全部、夫婦で相談しながら時間を掛けて決めました。予想以上に自由な間取りが可能でした。無垢の木は月日が経つ程に味が出てくるので飽きません。
ログハウスから一般住宅に住み替える人がいないという話も分かります。
もう馴れましたが、最初の内は特に、様々な虫のたぐいが寄ってきました。定期点検で一緒に床下にもぐった夫が沢山の死骸を見せてくれました。
点検の折に時々床下に掃除機をかけてくれますし、年々減って最近は数える程なので特に気にならなくなりました。
いたずら盛りの子供三人が、おもちゃで床を傷付けたり壁に落書きをして、最初は結構うるさく叱っていました。ホームセンターで電動のサンダーを買い、床や壁を磨いてみると割りと簡単にきれいになります。それからは余りうるさく言わなくなり、気にもならなくなりました。
ログハウスの建築中に、大工さんから木工のイロハを教わり、工具も少しずつ揃えました。住宅の完成後、犬小屋と薪小屋、自転車置き場から駐車場まで自作し、庭造りも出来るようになりました。大工仕事や土いじりは楽しめます。
走り回れる広いままの子供部屋は、将来自分で間仕切壁を造作するつもりです。
これまでの借家と違う新築の夢の我が家に、親も変わりましたが、それ以上に子供達の変化が大きいように思います。中学生になるまでは個室を与えない積りで間仕切壁を極力少なくしましたので、のびのびと思い切り動き回れますし、木の様々な力のおかげか穏やかで柔らかな笑顔が増えたように思います。集まって来る子供達も目を輝かせて楽しそうに遊び回っていますね。
ご希望によりましてはログハウスだけでなく、内部に無垢材を一杯使い
外観をモダンなデザインで建築する事もございます。
モダンな外観を希望する妻とログハウスが夢の私。土地を探しながら長い間話し合い、出した結論が両者の折衷策でした。
デザイナーズのモダンな外観と天井・壁・床から細かなところまで国産材(杉と檜)を使った屋内が予想以上にマッチし、自分達の想い描いたプラン通りの住宅になりました。
日当たりの良い場所などでは、乾燥による収縮で床板と床板の間に少し隙間が出来たり中には反ったりする事など前もって聞いていましたが、さして気になりません。
どの板も自然木のおだやかな色合いで、年を経るごとに落ち着いた雰囲気になります。孫が来て時々飲み物をこぼしたり落書きをしてくれますが、それも気になりません。どうしても消したい時には、電気サンダーで表面を少し削れば元の木肌に戻ります。
祖父母や両親の希望もあり、伐採・搬送・乾燥・製材(床下材やデッキ材は加圧注入)と出費はかさみましたが、先祖のおもいのこもった木で住宅を建てることが出来ました。
階段や手摺りに使った曲がり木や堂々とした大黒柱など、我が家ならではの屋内にも満足しています。